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TPP再論



政府は、TPP(環太平洋パートーナーシップ協定)への参加についてどうするのかはっきりと示せないでいる。
それにしても、この要点がアメリカからの貿易拡大の要求だということがきちんと報じられていない。
貿易問題はFTAやEPAで対応していくことでいいし、アメリカとも個別で行うべき問題であろう。
TPPを持ち出したアメリカの意図は、全て一括することで「狂牛病の牛も消毒液と防腐剤まみれの大豆もそのまま食え、郵政のカネはアメリカで使う」という要求にある。
大好きな豆腐が゛これからも食べられるかの問題でもある。
「損か得か」より、「いかなる政治的意図か」で論ずべき問題である。色々読んでみるがその視点が見当たらない。
長年の無策の農業政策で、日本農業は高齢化と限界集落を抱え込む危機的状況に陥っている。農業・食料の保護というだけでなく未来に向けた農業政策がなければ議論にもならない。


産経新聞 2010.11.15 10:50
TPP参加で関税ゼロ…損か得か、「イチから分かる」Q&A解説
  菅直人首相が13日、交渉参加に向け、関係国との協議に着手することを正式に表明したアジア太平洋戦略的経済連携協定(TPP=トランス・パシフィック・パートナーシップ)。TPPや経済連携協定(EPA)、自由貿易協定(FTA)など通商・貿易に関する国際的な連携の機運が高まる中、あらためてTPPの内容やメリット、デメリットなどをQ&A形式で解説した。
 ■輸入牛肉など安価に 国内農家には高いハードル
 Q  TPPって何?
 A  国同士で人や物、お金の移動を自由にして経済を発展させようと、シンガポールやニュージーランドなど4カ国が2006年に締結した取り組みです。太平洋を囲む米国やマレーシア、オーストラリア、南米のチリやペルーなども加わり、9カ国による締結交渉を進めています。
 Q  TPP以外の取り組みは
 A  関税をゼロにするなど貿易を自由化するFTAや、関税以外の投資や企業進出まで幅広く解放し、より密接な連携を図るEPAがあります。TPPはEPAの一種。日本はTPPの締結交渉を進める9カ国のうち、マレーシアやチリなど5カ国とはEPAを結んでおり、ペルーとも14日、大筋で合意しました。日本にとってTPPは事実上、米国との経済連携を結ぶかどうかという問題〔強調は引用者・ここがきちんと解説されなければ正しい状況認識はできない〕になっています。
 Q  TPPに加わると、どうなるの
 A  互いの国の輸入品にかかる関税を原則撤廃します。加盟国同士の貿易を活発にし、経済成長を促すためです。輸入品だけでなく、看護などのサービス業の参入や企業の進出、それにかかわる人の行き来も自由にする必要があります。
 Q  関税がなくなると?
 A  輸入品が安く買えます。例えば大手スーパーで100グラム398円程度で売られている豪州産の牛肉肩ロースは、輸入時に38.5%の関税がかかっています。関税がゼロになると小売価格は2割程度安くなり、同じ肉が320円程度になります。
 Q  輸出はどうなの
 A  輸出先での関税がなくなる分、安く売れます。パナソニックの薄型テレビ(42型)は北米での販売価格が900ドル前後ですが、輸入品には5%の関税がかかっています。関税がゼロになる分、安価で販売でき、ライバル企業との価格競争で有利になります。
 Q  いいことなのに、なぜすぐ参加しないの 〔引用者注・「いいこと」とは簡単にいえない〕
 A  日本に来る輸入品の価格が安くなると、農家を中心に国内産業が衰退する−との反対が強いからです。日本は人件費などのコストが高く、農産物の国内と海外の価格差は牛肉の場合で約3倍、コメの場合約4倍の開きがあります。輸入米には約7倍の関税をかけるなどして国内農家を保護していますが、保護措置がなくなると食料自給率が14%に低下すると農林水産省は試算しています。
 Q  日本が参加表明すれば、すぐまとまる?
 A  TPPの交渉に入るには、現在交渉中の9カ国からの同意が必要。日本が規制を設けている政府の物品購入や外国人労働者の受け入れなど、高いハードルもあります。また、日本は過去のEPAで農産物を中心に10%程度の品目で関税を維持しており、完全撤廃に向けた国内での合意が必要になります。

ここには農産物に関する国の政策を論ずる視点がない。 
世界経済・流通はいよいよグローバル化して行くだろう。国境がなくなるのはいいことなのだが、そのなかで我が国の産業構造は今後「どうあるべきか」が問われている。
若者がどこでどう働くか、その「雇用問題」にも直結する。農業も工業も、「担い手」のいない産業に「未来」はないのだ。政策が求められる所以である。

【2010.11.16 Tuesday 08:55】 author : 杉篁庵主人
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