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夏扇
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これは他のブログのために記したが、そちらは携帯からアップする設定をしていなかったのでちょっと異質なものになります。

さて、
夏の扇の別名である蝙蝠(かわほり)は、竹の骨に片側だけ紙を貼った扇のことです。これは現在の扇子より骨数が五本ほどで少なく、あまり広くは開きません。地紙(じがみ)をたたんだ幅と同じ大きさの骨を用いたものは平骨扇(ひらぼねおうぎ)とよばれていました。桧板を綴じ合わせて作った桧扇(冬扇)に対し、紙(絵)を張った扇は「かみはり」扇であり、平安貴族は夏に使用したので夏扇ともいいます。彩色が施されいてるものもありました。その名の由来は、その「かみはり」の語音が次第に「かわほり」扇と変化していったとか、開いた形が蝙蝠(こうもり)が翼を広げた形に似ていることで蝙蝠(かわほり)扇の名がついたとかいわれています。「こうもり」は「かわほり」が転訛したものといいます。
現代人にとって蝙蝠(こうもり)は気味悪い不吉なもののような印象がありますが、それは西洋の吸血鬼につながるイメージなのでしょう。東洋では歴史的にコウモリを嫌忌する伝統はなく、むしろ中国語で「蝙蝠」の音が「偏福(福が偏って来る)」に通じるため、幸運の象徴とされ、吉祥獣として扱われています。
また、当時は扇合(おうぎあわせ)というものも行われていました。これも合せの一種で、扇の絵や書を比べ合ったようです。

夏の露扇合せの灯点す

薄衣に扇を持ちて誰待たむ

絵扇を差し出す指の白きこと

面影を追へば迷へる夏の宵香れる扇ひとつ残れり

草茂る水辺に立ちて偲ぶるは扇の陰に濡れし面影

【2011.07.13 Wednesday 10:47】 author : 杉篁庵主人
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