「さんこうあんにちじょう」は、HP「杉篁庵」(sankouan)の1頁です。
主にその日の庭の花の写真を掲載しています。
 
<< 大飯原発再稼働は何のため? | main | 国会包囲デモ >>
溽暑に

 

なんと三週間ぶりの更新!

新盆の準備もあって北軽井沢から帰ってきたら、暑いこと暑いこと。
体が慣れるのに二日三日かかる。

さて、李杜の夏の暑さを詠った詩です。

   夏日山中  李白 
懶搖白崟陝⇒芒戌慘喘罅
脱巾挂石壁、露頂灑松風。
 
白羽扇(はくうせん)を揺るがすも懶(ものう)く、
青林(せいりん)の中(うち)に裸袒(らたん)す。
巾(きん)を脱して石壁に掛け、
頂(いただき)を露(あら)はして松風に灑(そそ)がしむ。

白い羽の団扇で扇ぐのもおっくうで、
青々と木の茂った森林の中で肩肌脱ぎになった。
頭巾を脱いで岩の壁面にかけ、
頭を丸出しにして松の木を吹き抜ける風にさらしてみた。


  夏夜嘆   杜甫
永日不可暮、炎蒸毒中腸。
安得萬裡風、飄搖吹我裳?
昊天出華月、茂林延疏光。
仲夏苦夜短、開軒納微涼。
虛明見纖毫、羽蟲亦飛揚。
物情無巨細、自適固其常。
念彼荷戈士、窮年守邊疆。
何由一洗濯、執熱互相望?
竟夕擊刁鬥、喧聲連萬方。
青紫雖被體、不如早還鄉。
北城悲笳發、鸛鶴號且翔。
況複煩促倦、激烈思時康。

  夏の夜の嘆き  
日永くして暮るる可からず、炎蒸 中腸を毒す。
安んぞ得んや万里の風、飄搖と我裳に吹かんや?
昊天に華月出でて、茂林に疏光を延ばす。
仲夏の夜短かきを苦しみ、軒を開きて微涼を納む。
虛明に纖毫を見るに、羽虫 亦 飛び揚がる。
物情の巨細無く、自適にして其の常なるに固る。
彼を念じ戈士に荷はせ、年を窮め辺境を守る。
何んぞ由なるや一たびの洗濯、熱を執るは互いに相望まん?
竟(つひ)に夕には刁鬥(ちょうとう)を擊ち、喧声 万方に連らなる。
青紫を体に被ふと雖ども、早に郷に還えるに如かず。
北城に笳の発するを悲しみ、鸛鶴は号(さけ)び且つ翔ぶ。
況んや複た倦むを促がさるも煩らはしく、激烈に時の康(やす)んずるを思ふ。


特にこの夏は「今ほどに激しく強烈に安らかな世を思うことはない。」という杜甫の心情が心に沁みる。

【2012.07.29 Sunday 14:00】 author : 杉篁庵主人
| 漢詩鑑賞 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
この記事に関するコメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
トラックバック