「さんこうあんにちじょう」は、HP「杉篁庵」(sankouan)の1頁です。
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「日本、死んだ。」

 

一年を振り返ろうとしても、なかなかその気になれない。
ひたすら心身ともに萎え続けている。

 

沖縄の状況と参院選など、日本がからめとられていく状況を目の当たりにし、近々の県知事の自治権の無力化の動きや、(江戸時代天皇の退位などごく普通のことだったのに)天皇の退位意思を曲げて勝手に危うい制度を作っていく安倍の恣意的専横的政策は目に余るものの、それを批判できず許していく世情にもただ嘆きを重ねるこの一年だった。

 

さらに、フクシマ後の原発対応に見られる通り原発政策も悪化するばかりだし、相変わらずの理に合わない「貧困層の拡大政策」や、一般国民・大衆を貧者にすること(人件費を貧国並みにすること)で金もうけを実現しようと次々に打ち出される国策は、日本および日本人を崩壊させ続けている。

 

絶望的だと思い、いちいちここに記すこともせず過ごしてはいるが、嘆きは深まるばかり。
この暮れの迫ったところで振り返っても、年金やガジノ法案がまさに「滞りなく」通っていった。
オスプレイが墜落(不時着できず大破!)した件でも、基地外もアメリカ支配の実態があらわになったのに、政府は「着水」を変更できず、報道もこの事態を批判もできずそのまま垂れ流した。それゆえ米軍は躊躇なく飛行再開を実行、という事態が生まれた。安倍になってアメリカの言いなりになる姿勢からこの支配力はどんどん強まっている。
一方、アメリカの束縛から逃れなければ北方領土は帰ってくるはずもなく、ロシアが四島に米軍基地ができるのを認めると想像できたのだろうか。返還の機運を進めると言って、この障害を打開する策を持っていたのかと思えば、やはり金をばらまくしか能のない無策で、外交を知らない官僚と安倍は馬鹿なことに、日本に帰属権も領有権もないことを確定させ、北方四島問題に終止符を打った。この失政を糾弾もできず、また、この記者会見で日本の記者は、シリア内戦への関与とアレッポ情勢でプーチンにどうどれだけ突っ込めたのか、通り一遍の回答で良しとしたのか、その報道がなく、記者もここを突くことがこの時はたすべき「ジャーナリストの責務」だろうにまるで役立たずだった。真珠湾訪問の際もジャーナリズムはその意味を突くこともできないまま苦し紛れの美辞麗句で糊塗した。
安倍政権の方向を海外は見極めている。「日本を除く」G7加盟国(米英仏独伊カナダ6カ国首脳)が、アレッポ即時停戦の共同声明を出していて、アレッポの状況を「ロシアと認識を共有する」日本は排除された。
平和や人道の問題を世界に発信する時に、道を外れていることを自覚できず報道の自由を自ら放棄している日本の現状は、世界情勢としては、劣化国家として先進諸国から外され、加害者側ととらえられるようになってしまったのだ。
なにしろ、「国民の生活のための政治は間違っている、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義は憲法からなくす」という主張が内閣やその周辺で公然と語られる現状を批判できずにいるのだから。

 

安倍は「1億総活躍社会」というが、フランスの新聞は「反知的政策」と書いていた。
いよいよ「一億総痴呆社会」が実現する。そして、国民はこれらを含め、国内的にも次々に提示される貧しいものを増す政策を是とし唯々諾々に受け入れ、同時にそれぞれの心の中に残す「中流意識」にしがみつき、己が弱者であることに気づきえず弱者を切り捨てる意識を醸成していく。

 

その状況が国を亡ぼすと、どうして、その愚かさに気づけないのか。
これほど異常な日本会議に染められた一党支配が続く国はもはや民主主義国家ではなくなっているのだ。
新聞をはじめマスコミがみな多様な選択とを示すことなく一辺倒になっていることに嫌悪を感じない人々の異常さが恐ろしい。
私は、2012年末の衆院選以来悪化したこうした政治状況社会状況に絶望的になって、俳句や恋の歌という狭い世界に逃げ込んで、それはそれで自分自身ふがいない限りではあるのだが、今の日本はもう皆めしいてやけっぱちで坂道を転げ落ちている感をいよいよ強くした一年だった。
カエルを熱湯の中に入れると驚いて飛び出すが、常温の水に入れて徐々に熱すると、カエルはその温度変化に慣れていき、生命の危機と気づかないうちにゆであがって死んでしまうというほんとかウソかがまことしやかに語られるが、例え話としてはよくできている話で、環境適応能力を持つがゆえに、漸次的な変化は万一それが致命的なものであっても、従順なものほど受け入れてしまうのだという。
危機は進行していて、私を含めもう皆茹で上がり沸騰死寸前なのだろう。

 

ことほどさように、もはや「日本、死ね」でなくもうとっくに「日本、死んだ」だ。
日本が愛せない国になっていくのが悲しい。

 

よいお年を、と言うのもむなしい気がする。
それでもあきらめずなおこの世の誤りをえぐりだし抗議し抵抗し続ける多くの人のいることは救いである。
来年はよき年になりうるのでしょうか。
庶民のささやかな幸せがいつの間にか溶けて消えているということにならないように・・・ 合掌

 

【2016.12.31 Saturday 10:10】 author : 杉篁庵主人
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