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仏の座(三階草)

バス停を囲みてやさし仏の座 杉竹
仏の座河原一面南無菩薩 杉竹
春の野の仏の座とて咲く花の君が唇淡き紅 横雲
道端に咲き乱れてる紫の宝蓋の草蹴とばして春 やゑ


「仏の座」は、辞書には、「(1)キク科のタビラコの別称。春の七草の一つ。〈季・新年〉(2)シソ科の一年草または越年草。原野・路傍に自生。茎は柔軟で高さ25センチメートル。春、紫色の唇形花を輪状に付ける。ホトケノツヅレ。三階草。漢名、宝蓋草。」(広辞苑)とある。
この(2)の「仏の座(三階草)」は、路傍に生え、葉は半円形で縁に浅いぎざぎざがあり、2枚が相対してつく。成長した際の高さは10 - 30cm。葉の付け根に、筒状唇形の紫紅色の花を数個ずつつける。つぼみ状の閉鎖花もある。三階草のほか三界草 (さんがいぐさ)表記もある。花期は3 - 6月。「宝蓋草」の名で季語集の春に入っている。
茎を囲むよう対生する半円形の葉の形が、仏の蓮華座(れんげざ)のように見えることからホトケノザと呼ばれるようになったという形の面白い草で、身分は雑草であるが、よく見ると唇の形をしたピンク色の花はかわいらしい。小さな草花だが、群生すると見ごたえがある。どこにでも見られる草。カスミグサとも言われる。
園芸家は、ホトケノザを見つけたら、すぐに取り除く方がよいといわれる。ウドンコ病になりやすい性質があるからである。

この草は食べられない。

 

「芹薺御形繁縷仏の座菘蘿蔔これぞ七草(セリ ナズナ ゴギョウ ハコベラ ホトケノザ スズナ スズシロ これぞななくさ)」と言われる食用になる春の七草のひとつの「ほとけのざ」は、辞書の(1)のほうの草で、正しくはキク科の「コオニタビラコ・小鬼田平子」のことを指す。小鬼田平子の花は黄色。

また、「鬼田平子(おにたびらこ)」は全く別の草。となかなかややこしい。
歳時記では「仏の座」の季語は春の七草のひとつとして新年に入っている。しかし、「葉が仏の蓮華座に似ている」と説明されるのは七草のものではない。

 

最近の歳時記では 「仏の座」は「たびらこ」・「かわらけ草」キク科2年草と説明されていて、「たびらこ」「田平子」と詠んでいる句も多くなっているが、句例を見ると、「田平子」と「三階草」の二つが混沌と入り混じっているように思われる。

 

 犀川のほとりに沿へば仏の座 鷹羽狩行
 もう一つ満開の花仏の座 上島清子
 雑草と言う草あらず仏の座 宇咲冬男
 むらさきを地に低くして仏の座 笹木弘
 秀つ峰の赤みさしきし仏の座 川端庸子

 

 

【2017.03.09 Thursday 06:30】 author : 杉篁庵主人
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