「さんこうあんにちじょう」は、HP「杉篁庵」(sankouan)の1頁です。
主にその日の庭の花の写真を掲載しています。
 
<< 債務残高・過去最高を更新 | main | 迎撃ミサイルPAC3配備の進行 >>
そこにある憲法



五月の初めから毎日新聞の京都版で「そこにある憲法」というシリーズを掲載していた。
「日本国憲法が施行されてから3日で61年。記者が取材する事柄はどこかで憲法につながっている。憲法週間(1〜7日)を機に、一人一人が考える。」というもの。
1 投票に行かない 
2 障害で移動に格差 
3 沖縄には遠い「平和」 
4 景観巡り権利が衝突 
5 解決できない住民 
6 冤罪防止へ運動 
7 全国学力テスト反対 
8 縮小する生活保護費 
9 「在日」への年金差別 
10 児童虐待防止法改正 
11 君が代斉唱率100% 
12「無防備地域宣言」否決


小泉安倍の強引な改憲の動きの後、その誤りに危機感を持って現憲法の良さを見直す機運が次第に高まりつつあるように思う。


毎日新聞の「そこにある憲法」というシリーズの中から以下三回分を転載。


毎日新聞 2008年5月3日 京都地方版
そこにある憲法:/3 沖縄には遠い「平和」 /京都
 ◇現地の思い伝える
 「米兵が日米地位協定により外国人登録もせず暮らしており、防犯対策上の難しさを生んでいる」−−。
 沖縄県北谷(ちゃたん)町で起きた米兵による女子中学生暴行事件を受け、京都沖縄県人会が3月29日、上京区の洛陽教会で開いた抗議集会。那覇市の市民団体「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」共同代表の高里鈴代さんの話に約100人の参加者は“オキナワ”を肌で感じた。
 会長の大湾宗則さん(67)は「72年の本土復帰で米軍の占領から離れると期待したのに、どんどん米軍基地が集中した」と振り返る。だが、会の結成から約20年、「沖縄で起きていること」への実感はますます乏しくなり「親睦(しんぼく)会同然になっていた」と大湾さんは言う。
 そんな中で起きた暴行事件。「知らん顔できない」と泣いて訴える会員らの声に押されて開いた集会だった。「沖縄では憲法が日米安保条約の中に収まっている。沖縄に平和憲法は反映されていない」と大湾さん。これを機に県人会を「京都大使館」と位置付け「沖縄や平和問題を考えてもらえる場にしたい」と考えている。
 沖縄出身者以外で、在沖米軍基地問題などに取り組んでいる人たちもいる。
 4月26日夕方、河原町三条(中京区)で、学生や市民らが「沖縄に米軍基地はいりません」と声を張り上げ、ビラを配っていた。04年9月、名護市辺野古の基地建設に抗議した学生らが立ち上げた「京都行動」のメンバーだ。
 沖縄研究や平和運動など入り口はさまざま。「足元からできることはないか」とホームページを見て参加する人もおり、今では約100人がメーリングリストに登録している。
 この日、プラカードを掲げていた館山真太郎さん(24)は辺野古で座り込みに参加し、どれだけ目の前の海が大切か沖縄戦の体験者に教わった。活動の“効き目”がすぐに表れるわけではない。だが、館山さんは「自分たちの力で沖縄の今を京都の人々に伝えたい。その思いが原動力」と話す。【珍田礼一郎】=つづく
==============
 ◆憲法前文(抜粋)
 われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
毎日新聞 2008年5月3日 地方版



毎日新聞 2008年5月12日 京都地方版
そこにある憲法:/11 君が代斉唱率100% /京都
 ◇学校で議論なくなる
 「議論しても実りがないから余計なことは言っても仕方ないという雰囲気。職員会議は決定事項の伝達の場で、議論なんかできなくなった」。京都市の小学校に勤務する女性教諭(60)は来春の定年を控え、学校の現状をこう嘆く。
 教師になって36年。道徳教材「心のノート」や2学期制、教員免許更新制の導入など、ここ数年で教育のあり方を大きく変える制度が決まった。しかし、教員同士が職員会議でその是非について自由に議論することはほとんどない。
 学校現場が窮屈になり始めたのは「日の丸・君が代」問題が浮上した時期と重なる。文部省(当時)は85年に卒業式・入学式での君が代斉唱の実施率を発表。京都府は沖縄県に次いで低く、京都市は小学校でわずか3%、中学校に至ってはどこも歌っていなかった。
 文部省は同年、日の丸・君が代の指導徹底を全国の教育委員会に通知。府内でも86年の卒業式から徐々に取り入れられるようになった。市教委によると、国旗・国歌法が成立した99年以降、小中学校での斉唱率は毎年100%を保っている。
 女性教諭は、歌詞に抵抗感があるため斉唱時は起立してこなかった。しかし、今や起立しない教諭は皆無。数年前から、周囲に迷惑をかけたくないという気持ちもあり、仕方なく立つことにしている。
 「でも、起立している間は屈辱感でいっぱい」と女性教諭。君が代実施率の「100%」という数字こそ「学校から自由な議論がなくなったことの象徴ではないか」という気がしている。
 京都市の市民団体「『君が代』訴訟をすすめる会」の北上田毅事務局長は「制服のない高校があるなど京都の教育現場は自由な気風が伝統だった。それが今や国の流れを先取りしたような道徳教育をするなど変化してきている」と指摘する。
 一方、国旗・国歌法成立時に官房長官だった野中広務・元自民党幹事長(82)は「根拠となる法律ができて国旗・国歌が定着したと思っている。社会の秩序の一つとして教師は率先して斉唱してほしいが、人の内心に入ってまで求めるものではない」と話している。【木下武】=つづく
==============
 ◆憲法第19条
 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。
毎日新聞 2008年5月12日 地方版



毎日新聞 2008年5月14日 京都地方版
そこにある憲法:/12止 「無防備地域宣言」否決 /京都
 ◇「基地の街」問い直す時
 戦争になっても敵国から攻撃を受けないよう、自治体が名乗りを上げる「無防備地域宣言」。宇治市で昨年、機運が高まり、条例制定を目指す署名活動が行われた。
 宣言した自治体は、ジュネーブ諸条約などに基づき、兵器の撤去などを条件に敵の攻撃を受けないとされている。無防備地域宣言運動全国ネットワークによると、これまでに京都市など22自治体で条例案が直接請求された。いずれも議会で否決されたが、4月下旬から兵庫県尼崎市と川崎市でも新たに署名活動が始まるなど盛んになりつつある。
 宇治市には陸上自衛隊大久保駐屯地、宇治駐屯地がある。中心となった「平和・無防備地域をめざす宇治市民の会」(奥森祥陽事務局長)の条例案は、市の責務として「既存の軍事施設の撤去・廃止の実現に努める」と明記。撤廃後の大久保駐屯地を福祉ゾーンなど四つに分けて市民生活の場とすることを提案した。
 昨年4月27日から始めた署名活動では、市民から「街の真ん中に基地があるのは当たり前のことではない」といった声が聞かれた。また、自衛隊員の家族の中にも「イラク派遣はおかしい」「戦争には反対だ」として署名に協力してくれた人もいたという。結局、条例制定の直接請求に必要な有権者の50分の1(3063人)の2倍近い5966人の有効署名が集まった。
 昨年8月2日の臨時市議会。久保田勇市長は「自衛隊施設は復興支援や国連平和維持活動に力を発揮し、地域社会の一員として大きい」との意見書を付託し、条例は必要ないとした。議案は社会議員団2人が賛成しただけで否決された。
 だが、活動が無駄だった訳ではない。奥森事務局長は「署名活動を通じて、市民福祉が足りないなどの声が聞こえてきた。市民が当たり前のように思っていたことに対し、違う考え方があることを知ってもらうきっかけにもなった」と振り返る。【藤田健志】=おわり
==============
 ◆憲法第9条
 1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
毎日新聞 2008年5月14日 地方版


【2008.05.15 Thursday 09:54】 author : 杉篁庵主人
| 教育・憲法 | comments(2) | - | - | - |
この記事に関するコメント
相手(敵)の良心をあてにして「無防備状態の都市は攻撃されない」なんてカルトみたいな事を言ってる限りこれからも各自治体の議会で決して相手にされないだろうよ。

精華町議会において全会一致で否決されたのは当然だ!
| 武装紫髪参上 | 2009/10/16 10:01 PM |
武装紫髪参上様
平和をいかに実現するか、その模索は多用であっていい。
無防備地域宣言が有効であるかどうかは国際政治の状況によると思われる。
例えば核兵器廃絶が現実に可能かどうかは今見えなくても核兵器のない世界を目指すことが望ましいように、あるべき理想の姿をそれぞれの立場で追求しようとすることが肝要と思う。
| 庵主 | 2009/10/16 10:33 PM |
コメントする